・ポルフィリンを用いた金ナノ粒子の合成
金ナノ粒子はアミノ基やチオール基を有する化合物を用いて安定化し、発色性が高く、毒性が低いという性質を持っています。また、粒径が大きくなることで、溶液の色が赤色から紫色へと変化し、粒子間距離によっても吸収スペクトルがシフトするため、センサーとして有用です。
金ナノ粒子を安定化させる為に、ポルフィリンを用いました。ポルフィリンは、金属イオンを導入でき、さらに化合物を導入できます。この特性を生かし、チオール基、アミノ基を有するポルフィリンを用いて金ナノ粒子を安定化させます。金ナノ粒子をポルフィリンの
中心金属に2座性の配位子を結合させることで、3次元金ナノ粒子ネットワークを構築することが可能であると考えられます(図)。配位子の長さによって粒子間距離を制御した3次元金ナノ粒子ネットワークを構築することで、センサーなどへの様々な応用が可能であると考えられます。

図 3次元金ナノ粒子ネットワーク